「稼げるビジネスモデル」を探すのではなく、
夢を叶える「稼げる自分」になろう。
こんにちは、後藤です。
稼げる人の特徴は「即断即決」で「発想即実行」?そして一度決めたらやり抜く力がある?
起業や経営に挑む際、もっとも重要なことは
「何をもって起業するのか?経営にあたるのか?」
事業のドメインを定めること。
自分、もしくは自社が
顧客にどんな価値を提供するのか?
それは、今まで培ってきた知識、経験を活かすであったり、自分の好きなこと、得意なこと、やりたいことであったり、
とにかくお金を儲けたいであったり、それまでの環境を変えたいであったり、そのきっかけ、モチベーション、理由は人それぞれだと思います。
ただ、それを決めたら、
一生かけて最後までやり抜くという覚悟が必要。
勿論、時代も変化するし、ニーズも変化する。
それにフレキシブルに対応することも必要ですが。
成功する起業家、経営者はまず自分の歩む道をきちんと定め、目標を設定する。
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そして、その目標を実現するための“手段”を考える。
そして、ここでポイントなのですが、
その目標を実現させるための手段とは?
これだけ時代が激変し、環境がかわり、人の思考や嗜好や志向が複雑多様化する中、ニーズやウォンツも大きく変化します。
ドメインを定め、目標を定めたらそれを実現させる可能性の高い手段に果敢に挑む。
スティーブ・ジョブスは、コンピューターというソリューションの開発をドメインに定めました。
彼の目標は、人々の作業を効率化し、コンピューターで実現できることを広げ、人々の生活を変え、人々を幸せにするということです。
その産物がiMacであり、マックノートであり、iPodであり、iPhoneであり、iPadです。
ジョブスは手段を択ばす、マッキントッシュが人々の生活に寄与する便益の提供に死にモノ狂い果敢に挑んでいった成果と引き換えに成功を得たのです。
一方、ジョブスは様々な失敗も重ねてきました。
製品化されない、商品化されないソリューションも山ほど生み出しています。
ただし、誤りに気付いたら、それをすぐに修正して、また違ったアイデアをすぐに実現する。
ドメインや目標をぶらせない。
目標を定めたら、それを実現させるための手段を択ばず、すぐにそれに取り組む。
しかし、その手段が誤りだった、成果が遺せなかったとするならば、正しく成果が出る方法に、舵を切る。
その積み重ねがまさに、日々のビジネスなのです。
このブログでは何度も書いてきましたが、
収益は自分が提供する価値の対価です。
提供価値を高めるために、どうするのか?
それが起業家、経営者に求められる資質です。
判断の基準はただ一点。
提供価値を高めることに繋がるのであれば、
何でもトライすればいい。
ただ、成果や報酬を先に求めないことも重要。
成果や報酬は即得られるものではありません。
提供価値を高めるための工夫や思考錯誤は必要だけれど、朝令暮改で今まで積み重ねてきたことを180℃変えるようなことをすれば、一貫性が失われ、顧客からの信用や信頼が損なわれます。
目標を達成するための「手段」が決まれば、
今度は「期間」を決める。
その「期間」のうちに、大枠の「手段」を変えることなく細かい工夫や思考錯誤を行い、「手段」が「期間中」に「目標」を達成できる“努力”を続ける。
これが大切なのです。
ではここで、
“決断”、“実行”、“継続”に関わる
失敗例と成功例をそれぞれ紹介します。
まずは、失敗例から…。
家業の中古車販売業を継承したAさん36歳の例
・ドメイン:中古車販売業
・目標:月額500万円以上の経常利益の創出
・手段:ロードサイドのリアル店舗と、ネットでの販売
Aさんはとある大手流通企業でバイヤーを務める有能なビジネスパーソンでしたが…。
突如、お父様が病気で倒れられ、
家業である中古車販売業を継承しました。
会社の規模や固定費などを考慮すると、月額500万円以上の経常利益を重ねないと、数年後には倒産の危機に直面すると判断したAさんですが..。
「中古車販売業など頭打ち!今までの経験から、事業を多角化が必要!俺は今までの経験を活かす!」と、ネットスーパーを開業したのですが…。
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失敗その1 無計画なドメインの複数化
ネットスーパーを経営する以上は「仕入れ」、「販売」、「配送」の実務に当たる人が必要になり、経常利益を上げなければならないにも関わらず、人を新たなに雇用しなければならなくなり、固定費は更に増加…。
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失敗その2 目標を達成する「手段」が逆方向…。
確かに、大手流通業のバイヤーだっただけに、「仕入れ」は順調で多くの品揃えで近所でも評判に…。
ところが配送は不慣れなアルバイト学生。
遅延、誤配が相次ぎ、クレームの嵐。
今度は、街をよく知るシルバー世代の方を配送係として雇い入れたのですが、不運にもその方は交通事故に逢われ、大怪我…。
結局、その小さな街では、品揃えはさほど豊富ではないけれど、確実に配送してくれる小さなリアルな乾物や野菜、雑貨、食料品を扱うお店に人気が集中。
ネットスーパーはわずか3か月で
廃業に追い込まれました。
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失敗その3 「手段」の選択に誤り、想定外の事態に…。
まず、Aさんは中古車販売業を継承する会社の経営者になることを決断したのですから、中古車販売業に関しての知識、情報を得ることに普請しなければならなかった筈。
更に切迫した経営状態であるにも関わらず、
無理な多角化は無謀な手段の選択でした。
❝誤った決断❝、❝誤った手段の実行❝が
継続を阻みます…。
典型的な失敗のパターンです。
そして成功例は。
同ように家業継承した小さな街の書店に携わるBさん43歳の例
・ドメイン:書籍販売業
・目標:良書を街の人たちに届け、街の子供たちの文化水準を高める
・手段:リアル書店での上記目標の達成
Bさんも決してポジティブな理由から、
家業を継承したわけではありません。
大手不動産会社に就職したものの、リストラ対象となり仕方なく故郷に帰ってきたのですが、家業を継ぐ以上は何とかしたいという情熱は確固たるものがありました。
「うちにはいい本がいっぱいおいてあるんだ!」ということをPRするサイトを立ち上げ、SNSでサイトを更新。
ハッシュタグを功名に活用(例#宮沢賢治の初版本複数在庫アリ)し、街の小さな書店であるにも関わらず、全国の文学ファンの注目を集めるようになりました。
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成功の要因1 覚悟を決めてドメインを守り、そのドメインで成功する方法を考え実行した。
そのうち、地元の新聞社や東京の出版社から注目を集め、PRに成功。
休日は県外からも多くの文学ファンがその書店に集まるようになりました。
Bさんの掲げた目標は、「良書を街の人たちに届け、街の子供たちの文化水準を高める」です。
その趣旨に共感した出版社がBさんに協力の意思を示し、月に1回市の文化ホールで高名な作家を招いての書籍朗読会と作家の講演会を開くというイベントでも収益を上げることに成功したのです。
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成功の要因2 目標を共有し、協力するパートナーの支援を受けて、共感の輪が広がった。すぐに実行した即断即決も成功の要因。
Bさんは毎日毎日Webサイトを更新し、SNSで情報を広げ、特に読者との交流に力を割いています。
読者が読者を呼び、書店の会員化にも成功。
仕入先である取次や出版社からも一目置かれる存在となり、市から「文化功労者」として表彰も受けました。
またBさんはサイトをどう更新し、SNSでどう情報を発信すれば反応が得られるかの検証も怠りませんし、提供価値を高めるため、自分が良書と考える書籍の仕入れにも積極的に取り組んでいます。
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成功の要因3 目標を達成させるための手段を単純化し、毎日毎日同じことを愚直に繰り返す。
一つ提唱したいのは、目標に関してのこと。
定量的に客観的に評価、検証が出来る「数字」=売上、粗利、経常等も大切ですが、事業の目的や仕事をする上でのやりがいや志といった定性的な目標設定も極めて大切です。
ただ、数字を追いかけるということになると、
無駄を省くことや一気に数字をあげることばかりに目が奪われて、自分がドメインを実行することの本来的な意義や目的が失われてしまうことになりかねません。
もうひとつには、やはりドメインの設定は今まで培ってきた知識、経験を活かすであったり、
自分の好きなこと、得意なこと、やりたいことであったり、自分が意欲をもって長く続けることの出来るものを選ぶことにアドバンテージがあります。
やりたいこと、好きなことや得意なこと、興味があることであれば、試練や困難に耐えることも出来ます。
またBさんは、決してポジティブなモチベーションではなかったけれど、自分の仕事に社会的な意義を重ね合わせることが出来たことが成功のポイント。
つまり、プライドを持ってビジネスを続けて行くためには、「意義」、「目的」、「理念」、「信条」などの精神や哲学が大切。
希薄な理念や信条が提供価値の向上を支えます。
ビジネスに臨むモチベーションは多様化しています。
が、やはり成功を手にする人は、
「強い精神」と「深い哲学」の持ち主ばかり。
自分の提供価値向上のためには、
その背景となる、精神、哲学を磨く。
これはとても大切なことです。
では、今日はこの辺で。