「稼げるビジネスモデル」を探すのではなく、
夢を叶える「稼げる自分」になろう。
こんにちは、後藤です。
稼げる人とはギブ&テイクではなく、他者の利益を優先し見返りを求めてはいけない?
このコラムでは、
収益=自分の提供価値の質及び量
で決まると書き続けてきました。
稼げる人間=自分改革
提供価値とは、自分(自社)が
他者(顧客)に与える価値。
誰に、何をどれだけ“与える”ことが出来るか?。
日本を抜け出し、バリ島で不動産管理事業において成功した、とある経営者Mさんは常にこんな言葉を口にします。
「あんなぁ、自分が少々損しようが、痛い思いしようが、お客さんが物凄い喜んでくれたら、自分もモノ凄い、嬉しゅうなんねん。っていうかなぁ、お客さんちゅうか、“誰かが歓ぶ顔を見たい!”、いう気持ちがない人間に商売なんて無理やで…。
自分のことばっかり考えて、自分さえよけりゃそれで、ええなんて奴は今頃、政治家でも、官僚でも、若い奴らの中でも、そんなんばっかりやけれど、だから、今、日本はおかしなかことばっかり起こるねん…。」
と…。
起業したばかり、もしくは会社を立ち上げたばかりの頃って、何かしら余裕もゆとりもなく、利益を上げなければならないと、“数字”ばかりを追い求めてしまう…。
となると、無駄を省き効率を上げ、仕入れの原価を絞り、兎に角、利益を残そうとする…。
けれど、そのことが果たして、
提供価値を高めることに寄与するのか?
当然のことながら仕入れ原価を絞れば、提供する商品やサービスの質は向上せず、競合とも差がつき、顧客満足も低下します。
だから、まず起業したて、会社を立ち上げたばかりの頃は、過度な数字の利益目標を掲げてはいけません。
前にも書きましたが、
“利益”が出るまでには時間がかかります。
上場企業やそれに匹敵する企業でも
3年~5年は赤字覚悟で新事業に挑みます。
従って、
“数字”という定量的な目標をあまり高く掲げるのではなく、“お客さまに歓んでいただく”ことを定性的な目標の一番に掲げ、
とにかくお客様の笑顔を見るために、お客様が自分や自社を選んで良かったと思ってもらうために、その努力に邁進することが、大切です。
当たり前のことですが、
お客様に提供価値を認めてもらう、喜んでもらう、嬉しいといってもらうと、自分も本当に嬉しくなるし、やっていて良かったと思うし、何か気持ちがワクワクしてくるもの。
起業当初は、数字で得る高揚感より、実際にリアルなお客様とのコミュニケーションで得る歓びを大切にすることが大事です。
また、仕入先との関係も大切!
いつも値引き交渉ばかりして、仕入れ原価を絞ろうとする、人を相手に商売をしていると、仕入先だって疲弊し、相手を敬遠したくなるもの…。
それは当然の心理です。
ですから、時に高い買い物をして相手を喜ばせることが大事。
それによって“提供価値”が上がり、“顧客満足の質”が向上し、お客様に喜んでいただけるなら、一石二鳥、Triple Winのできあがりです。
さて、ここでまたバリ島で成功した
とある経営者の方の話
「あんなぁ、なんで日本人が海外で商売すると成功するかわかるか?日本には昔から、“三方良し”っちゅう言葉があるやろう。
資源もなく、売るもんもふんだんにない昔の時代は、仕入れの品を提供してくれるお百姓さんや職工さんを大事にして、当たり前やけれど、お客さんを大事にする。
ところがな、ユダヤ人やら中国人、アングロサクソン言うのは、うまいことをいうて“人を騙す”のが“商売”や思うてるふしがあんねん。だから、人を大切にする日本人の仕事は喜ばれるねん…。
あのトランプさんも、ようディール=取引いう言葉を使うやろう。取引いうたらなんか“駆け引き”みたいな匂いがするやろう。違うねん、やっぱり商売はまごこころなんや!」
と…。
日本では、不動産管理会社が、家主に代わって管理する不動産のメインテナンスを行うのが当たり前。
ところが海外ではほとんどすべて借主負担。
それをバリで展開すると、家主にも借主にも喜んでもらえるトリプルウインが実現できたことが成功の要因。
更に、Mさんが手掛けているのは、
所謂、“家賃保証”。
バリは、非常に貧富の差が激しく、
日本以上に格差が深刻です。
Mさんはあえて、所得の低い人、まだ仕事についていない人、病気で働けない人に管理する不動産を貸し付け、仮に家賃が払えなければ、借主に代わって、家主に家賃を支払います。
そして、家賃の払えない人たちの生活の面倒を見る。
・時に自宅に呼んでともに食事をする。
・病んでいる人は病院に連れてゆく。
・そして仕事が無い人は仕事を探す。
結果、厳しい生活状況に追いやられていた人たちも徐々に、所得が回復し、家賃も払えるようになる。
バリでMさんにお世話になった現地の人々は、
日本人以上に非常に律儀。
お世話になったMさんに恩返しをしようと、Mさんの家には毎日のようにバリの新鮮な野菜や果物が届きます。
少し生活が豊かになると、Mさんが管理する少し高い家賃の物件に引っ越しし、Mさんに恩返し。
富豪になれば、Mさんから不動産物件を購入します。
Mさんは、バリで貧困や格差の是正に貢献したことでバリの地元では“英雄”とされ、”尊敬の的”。
地域行政からの信頼も得て、
多くの人に愛される存在になりました。
ここに商売の原点を学びます。
・まごころをもって人に接する。
見返りを求めることなく“顧客”である、“借主”の悩みや苦しみを解決するために親身になって向き合う。
そのことにただ、一生懸命愚直に取り組んでいるだけで、いつのまにか富豪になったとMさんは振り返ります。
Mさんはたまたま、バリという格差の激しい土地だから成功できたのではないか?と思う人もいるかも知れません。
Mさんは言います…。
と答えると…。
「おまえアホやな…。商売いうのは、常にパイの大きい方を相手にするんが鉄則や!安室ちゃんがなんでミリオンセラーやねん?安室ちゃんを聞いとる金持ちがどんだけおんねん。
金持ちはクラッシック聴いたり、オペラ聴いたり、高尚な音楽ばっかり聴いとんねん。安室ちゃんは、所謂、庶民の皆さんの目線を失うことなく、日常の幸せや喜びや悲しさや切なさを歌っとんや。
ええか、困っとる人がどうすれば楽になれるか?なんてことを常に考えとれば、それが商売のヒントになる。お金持ちいうでも、使うお金の量は半端ないかもしれんが、その数が少ないんやったら商売なんかならへん。
ネットスーパーでものこうてくださいって頼みにいたって、毎日、高島屋やら伊勢丹のデパ地下の外商がええもん持ってくる人相手に商売なんかなるかい!これから日本は、今までにないような状況に直面する。
政治家もアホやし、官僚もアホや!そんな時誰がヒーローになる。貧乏な人の気持ちがわかる正義の味方や!おまえも正義の味方にならなぁあかん!」
と…。
確かに、このままゆくと、日本の格差や貧困の問題は大きくクローズアップされることになるかも知れません。
今でさえ、“貧困”や“格差”が問題視されていますが、貧困、格差の指標となるジニ係数で比較すると、実は、まだまだ中国やアメリカ、香港よりは上位。
しかし、数年前までジニ係数が日本を下回っていた韓国が財閥独占や政治腐敗、有効求人倍率の低減などが影響して、一気に中国なみの指数を示すようになりました。
従って、日本も更にこうした社会問題が顕著になってくることが予想される。
その際にMさんの成功の軌跡は、実に参考になり、更にそのことが貧困や格差という社会問題の解決に繋がることになるかも知れません。
気になったのでMさんならもし、日本でビジネスをすれば、どんなビジネスを行いますか?と聞くと…。
「学校つくりたいなぁ。学校。別に大学とか専門学校とかないねん。ホンマに生きて行くために必要な知識を学べる場所。生徒からはお金とらへん。お金持ちに投資してもらうんや。松下村塾もそうやろ。
あそこで学んだ、高杉さんも、伊藤博文さんも、貧農の出やけど、日本を変えた。長州藩がお金出して創ったわけやろう…。今の若い子らは、スマフォやらタブレットやらうまいこと使いこなすけれど、人に無関心で、愛がないんやなぁ…。
モノが溢れて豊かな時代に育ち、困ったことやしんどいことをなかなか体験したことがない。困っことやしんどいことをみんなで解決する、その喜びや楽しさを知って欲しいんやけれどな…。」
と…。
参考までにMさんはこんな話を聞かせてくれました。
先輩相手に呑むとき、仕事するときは、なんでも“お願いします。”“ありがとうございます。”“勉強になります”。ギブ、ギブ、ギブでそれでええねん。ただし、必ず最後に“ありがとうございました。”と頭を下げる。それが出来たらものすごぉ人に可愛がられるでぇ..。」と
今日はバリの富豪Mさんからお伺いした話をもとにコラムを進めてきました。
凄い成功を手にしたカリスマは、正直、底抜けに明るい大阪のお兄ちゃんという感じで、決して何かストイックな超人的な人ではなく、とにかく人が大好きな人を喜ばせることが大好きな、魅力溢れる人でした。
・成功者は他人の他者を優先する
・自分の利益ばかり追いかけない
・相手が「得」をするためにどうすればいいか?を考え行動する
・決して、見返りも求めない
僕が考える、成功の条件をすべて兼ね備えた人の優しい笑顔はとても印象的でした。
Mさんの成功を見ていると、
何か特別な能力や資質があること以上にとにかく人に対する労わり、思いやり、優しさが大切であるということを、身をもって学ぶいい機会になりました。
まずは今日も、お客さんの笑顔のために。
では、今日はこの辺で。
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