インターネットの進化によって、個人でできるビジネスの幅が急速に拡大しました。
ノウハウや開業資金がなくても、ネットを通じた展開によってビジネス上の成功を得ることもできるようになっています。
リアルではつながる人の数に限界がありますが、ネットでは限界がありません。
住んでいる場所も関係なく、日本国内はもとより世界中の人とつながることも可能です。
そのことがビジネス発展にとっても大きなメリットになっています。
『ネット起業』とは
ネット起業とは、インターネットを通じてビジネス展開を行うことです。
企業がネットを活用して行う場合もあれば、個人がネット起業として活動する場合もあります。
ネット起業は、パソコンやスマホにつながっている状態であれば誰でも取り組むことが可能です。
個人が参入するハードルが低く、個人ビジネスとして大きく利用されています。
本業として行う場合もあれば、会社勤務の傍ら副業として活用するケースもあり、人それぞれで活用方法に違いがあります。
ネット起業の種類
ネット起業は「ネットを通じたビジネス」という共通項はあるものの、その業種は広範囲に渡っています。
ここでは代表的な3種類のネット起業ビジネスについて書いてみましょう。
アフィリエイト
アフィリエイトは、企業の商品を自分のブログで紹介し、そこから仲介料を得る方法です。
ネットビジネスの初期から盛んに行われている方法であり、現在でも取り組む人が最も多い代表的なものです。
紹介した商品が売れることで仲介料が発生します。
ブログさえ作れば様々な商品を掲載することが可能であり、初心者にとっても取り組みやすいものの一つです。
一方で、商品を売るための販売力が問われます。
個人ブログなどで情報発信を行いながら、それに関連した商品をアフィリエイトすることが基本のパターンです。
大規模な訪問者のいるブログやサイトを持っていれば、多種多様な商品を紹介してアフィリエイト料を得ている人もいます。
なお、グーグルアドセンスのように、商品が売れなくてもクリックだけで収益が発生する場合もあります。
アフィリエイトの種類についてや詳しいその仕組については以下の記事で記載しています。
情報商材販売
情報商材販売は、自分で情報商材を作成しそれを販売するネットビジネスです。
既に存在する商品ではなく、自分で商材を作成するため時間や手間がかかりますが、その分収益率が非常に高いのが特徴です。
もちろんケースによっては商材を販売することもできます。
具体的には、起業、投資、美容、恋愛、趣味など、自分が得意とする分野のノウハウをまとめてそれを販売するというのが一般的です。
書店の書籍よりも高い価格で販売する代わりに、独自情報の提供や、ネットの利点を活かしたアフターフォローなどを行うことによって付加価値を高めています。
アフィリエイトでは、販売収益の一部が仲介料として自分の利益になりますが、情報商材はそのほとんどを収入にすることが可能です。
物販
物販とは物を売ることであり、ネットビジネスの場合はネットを使った物販の意味になります。
仕入れた品を、オークションやアプリなどを使って上乗せした金額で販売し、差益を得るものです。
本格的になれば、自分でショップサイトを作って数多くの商品を販売することも可能です。
もちろんオリジナル商品を売ることもできます。
情報商材販売の場合は情報を売ることがメインですが、物販の場合は具体的な形あるものを売るのが一般的です。
ネット起業をするメリット
ネット起業には様々なメリットがあり、活用次第で費用対効果の極めて高い成果を出すことも可能です。
ネット起業を行うメリットについて、4つの点で述べてみましょう。
格安な開業資金
ネットビジネスは、店舗費用や家賃が必要ありません。
そのため開業資金に多くの費用を充てる必要がなく、格安で始められる点が大きなメリットです。
リアルな店舗では開業資金の問題から挫折するケースや、実際に開業してもコストに見合う収益をあげることができずに撤退する場合もあります。
ネット起業では開業資金を最大限に抑えることができるため、金銭的に十分でない個人でも、借入をすることなく始めることが可能です。
時間的制約がない
リアルな店舗では開店と閉店時間が決まっており、その時間に自分が制約されます。
しかし、ネット起業は自分の都合で仕事を行うことができるため、店舗のように決まった時間に拘束される義務はありません。
また、リアルな店舗では営業時間に限界がありますが、ネットを通じた販売では24時間の稼働が可能です。
顧客は真夜中であっても商品購入が可能なため、相手のニーズに合わせて販売することが可能になります。
アフィリエイトなんて夜中に更新しても問題ないので、昼間は遊んで夜に仕事とかでも臨機応変にできるのがネット起業。
人件費を抑えることができる
ネット起業の特徴は、個人で始めることができる点です。
リアルな店舗のように人が店に常駐する必要もないため、そのためのアルバイトや店員を雇う必要もありません。
経営にとって人件費は最も負担の大きいコストですが、それを抑えることが可能になります。
また、人と共同で始める場合は意思疎通やコンセンサスが必要になりそこでの時間も割かれますが、一人で行う起業であればそういったことはなく、スムーズな運営も可能です。
対象になる顧客の数が多い
ネット起業は、場所に関係なくあらゆる地域の人が顧客対象になります。
例えば、路上ライブなどは音が聴こえる範囲でしか届けることはできませんが、YouTubeなどでのライブ配信は全世界に届けることができますよね?
そして販売やサービスのほとんどがネット上で完結するため、リアルな店舗を持つ必要がなく、顧客が店舗周辺に限定されることもありません。
ビジネス展開によっては大量販売も可能になるメリットがあります。
ネット起業をする際の注意点
様々なメリットがあるネット起業ですが、起業する上においては当然ながらリスクも存在します。
簡単に始めやすいネットビジネスは、準備不足で取り掛かる場合も多く、明確なビジネスモデルを持たない状態で挫折してしまうケースもあります。
ネット起業をする際の注意点について、3つの視点から述べてみます。
収益を上げるまで時間が必要
アフィリエイトや情報販売を行う場合は、自分でサイトやブログを立ち上げる必要があります。
しかしネット上には数え切れないほど多くのブログやサイトがあり、その中から自分を目立たせていくことは労力が必要です。
定期的な更新と有益な情報の発信、売れる商品の見極め、顧客への対応など、売上をあげるまでには様々なステップがあります。
収入の少ない時期を耐え、根気よく続けていく目的意識とメンタル面の強さが求められます。
ネット起業で成功する人は5%ほどと言われている最大の要因はこれですね。
ほとんどの人が収益化に繋がるまでに離脱していくということです。
収入が不安定
会社勤務であれば、月々の一定収入が見込まれるため、生活設計もしやすくなります。
しかし、ネット起業では収入が不安定になり、たとえ一時的に収益が大きくなっても、次の月には大きく目減りするようなこともあります。(※アカウントの凍結とか)
収入と支出を細かくチェックし、少しでも無駄な経費を省きながら、一方で販売を拡大していく取り組みが必要です。
また、確定申告も自分で行う必要があるため、領収書の管理や書類作りなどの手間があります。
会社勤務の頃には意識しなかったようなしっかりした収支のチェックが必要になります。
思うようにいかない時の孤独感
個人で起業する場合は、共同運営者がいないため、孤独な活動を余儀なくされることがあります。
ネットを使って効率的に作業をすることは可能ですが、個人で行う分、全てのことを自分一人でこなす必要が出てきます。
収益が上がらない、顧客のサポートがうまくいかないなど、様々な問題に自分で対処する意識が必要とされます。
困難な時の孤独感をいかに乗り越えていくかも重要な点です。
ネット起業の成功例
ネット起業で成功した事例は数多くあり、それぞれが独自の展開を行っています。
その中には、メディアに登場する著名な人もいれば、世界的な大企業も存在します。
堀江貴文氏
かつてのライブドアの創始者として知られる堀江貴文氏は、ネット起業で成功した一人です。
現在は、有料メールマガジンを発行し多くの購読者を集めています。
月々に安定した収入が見込まれる有料メールマガジンは、購読者が多くいればいるほど大きな収益が発生するビジネスモデルです。
購読者が何人であっても、メールマガジンを作成する労力は同じであり、購読者を増やすことが収益を上げるポイントです。
堀江氏は知名度を上手に活かしながら、ネット上でも積極的な発言で多くのファンを獲得し、メールマガジンにもつなげています。
前澤友作氏
ツイッターの「お年玉企画」など大きな話題を提供している前澤友作氏は、ZOZOTOWNを立ち上げ成功を収めている人物です。
ZOZOTOWNは、アパレル販売が中心のネット通販です。
最初は個人輸入のレコード販売で成功した前澤氏が、ネット通販の拡大の波に乗って短期間で大きな成長を遂げたところに特徴があります。
Amazon
Amazonは、ネット通販の巨大な成功例として知られている企業です。
1995年に創業され、 オンライン書店としての企業活動がスタートしましたが、その後規模が拡大し様々な商品を販売する世界最大級のネット通販サイトとして大きな影響力を誇っています。
まとめ
ネット起業の業種は常に増えており、今後も多くのユニークなアイデアや取り組みによってその規模はさらに拡大していくと予想されます。
SNSの発展によって、集客のツールも豊富になっています。
特定の業種だけではなく、様々なネットビジネスを組み合わせながら、オリジナリティのある自分なりのネット起業を作り上げることも可能です。