ノマドワーカーにとって、自分の作業スペースを見つけるというのは最初に立ちはだかる重要な問題です。
落ち着いて集中する場所がなければ仕事にはなりませんし、逆に環境が良すぎて仕事に身が入らないこともあります。
ですから、自分にとって最適な仕事場を見つけるということは、ノマドワーカーとして最高の仕事をするということとイコールなのです。
ノマドワーカーにおすすめの仕事場所
では、ノマドワーカーにとって良い仕事場所とはどこなのでしょうか。
ここでは具体的に7つの事例を上げながら選定の理由を考えてみたいと思います。
1.自室
おそらくこの記事を見に来たあなたは、どこか「家の外」を想定していたことでしょう。
意外かもしれませんが、まず最初に検討すべきなのは「家」が仕事場として適しているかどうかになります。
自室のメリットは何よりも「自分だけの空間である」ということで、これは他の仕事場では中々手に入れにくい環境となります。
自分の求める作業環境を整えることが出来ますし、何より時間的な制約から最も開放されるのはこの選択です。
一方でデメリットはその「環境が良すぎる」ことにあります。
多くの場合自宅には娯楽や誘惑が膨大にあり、いくら作業環境を整えても仕事に集中できない可能性があります。
またその逆で、真面目な方は時間を忘れて仕事に没頭しすぎてしまう可能性があります。
公私の区切りがつきにくいので、ライフワークバランスが崩れやすいのです。
このメリットとデメリットを考慮しつつ、まず最初に考えるべきなのが「自室」となるでしょう。
最も経済的な選択肢でもあります。
2.カフェテリア
さて、家を飛び出して真っ先に思いつく場所はどこでしょうか。
おそらくノマドワーカーの仕事場となると、多くの方がカフェでパソコンを広げる姿を想像するでしょう。
確かに、カフェテリアは最も敷居が低い仕事場の一つであり、多くの方が利用しています。
その最大の効果は「衆人環視」の状況に身をおくことが出来ることです。
人は孤独に作業をするよりも、誰かに見られている方が効率よく仕事をこなすことが出来ます。
その点ではカフェテリアは自分を律するという意味では一つの選択肢になりうるでしょう。
ただし、この選択肢はデメリットも多く、例えばネット環境や事務機器が手元にないこと、落ち着かない性格の人には不向きという点があります。
3.ネットカフェ
そこで次に考えられるのがネットカフェです。
ネットカフェは普通の喫茶店でデメリットとなった「インターネット環境」と場所によってはコピー機などの「事務機器」が整備されています。
また半個室であることが多いので、自分だけの空間で落ち着いて仕事をしたいという方には向いているのではないでしょうか。
ここにもデメリットがあり、カフェテリアの逆で「衆人環視」の視線が無いという点がある意味では欠点となります。
自室と同様、ネットカフェは閉鎖的な空間に多くの娯楽が点在しています。マンガ好きにはオススメしません(笑)
そのため性格によっては仕事が進まなくなる可能性があります。
また自室とは違い一定の場所代は必要となるので、環境を変えたい時など、目的意識をはっきりとさせてうまく活用したい場所です。
4.コワーキングスペース
さて、ここまで幾つかの仕事場でのメリットとデメリットを見てきましたが、それらの問題を解消することが出来る場所があります。
それがコワーキングスペースです。
日払いや月間契約などで自分のオフィスを確保するわけですが、多くのオフィスでは仕事に必要な環境が全て整っています。
つまり「自分だけの空間」を持ちながら共用部では同じノマドワーカーと「刺激を受け合う」ことも出来ますし、
インフラとしても「インターネット環境」だけでなく「事務機器」はほとんど整備されていると言って良いでしょう。
ですのでノマドワーカーとしては理想的な環境で仕事が出来る空間となっています。
問題となるのがコストです。
多くのコワーキングスペースでは月間契約で自分の居場所を確保することになりますが、決して安い金額ではありません。
都心ともなれば、自分でアパートを借りれるほどの金額を要求されることもあります。
果たしてそれだけの価値を見出すことが出来るのか。
バリバリ働きたい上級者向けといえるでしょう。
5.事務所を借りる
そこで裏技になるのが、事務所を間借りするという選択肢です。
これはもちろん人脈やコネがある前提の話となりますが、もし可能であるならコワーキングスペース以上に理想的な環境となるでしょう。
勿論その対価として一定の家賃を肩代わりしたり、あるいは雑務を手伝うなどは必要となるかもしれませんが、交渉次第では非常に有利な環境に身を置くことが出来ます。
ただし、これは多くの方が取れる方法ではないので、あくまで裏技です。
ノマドワーカーの知り合いがいる場合には、家賃を折半して拠点を設けるという選択肢もあります。
コワーキングスペースよりも遥かに高いコストパフォーマンスで自分の仕事場を確保することができます。
ただし「ノマド的」かどうかという問題は残ります。
6.図書館
さて終わりに2つほど、コストがかからず、ある程度の環境が整備されている特にオススメのスポットを見ていきましょう。
まずひとつ目が「図書館」となります。
大きめの図書館では持ち込みのパソコンを利用するためのスペースが整備されており、電源の確保が容易です。
場合によってはコピー機やネットのサービスもあります。
また、本がその場にある環境なので調べ物にも適しており、娯楽性が廃されているため集中できないということもありません。
静かで程よく人の目があるので集中も出来ます。
図書館はどのノマドワーカーにとっても良い仕事場になるでしょう。
7.大学機関
そして、それを更に高度化させたスペースが実はあります。それが大学です。
多くの大学では、学生でなくても学食や図書館を開放しており、その設備は市中の図書館とは比べ物にならないほど充実しています。
勿論あくまでその主体は学生ですので利用方法などはよく調べる必要がありますが、もし良い場所が見つかれば一般的な図書館の上位版として様々なサービスを得ることが出来る場所です。
ノマドワーカーが仕事場所に選ぶ際に知っておいた方が良いこと
さて、これまでに上げた7つの仕事場に共通する要素は何でしょうか?
たとえ上記に上げた場所でなくとも、それらに共通する要素を見つけることができれば、そこはあなたにとって自分だけの仕事場になります。
まずノマドワーカーにとって最も大切なものは「パソコン環境」となります。
電源があること、またパソコンの長時間利用が禁止されていないことは大前提となります。
実はオススメで書いた「図書館」ではタイピングの音などを理由にパソコンの利用が禁止されている場所などもあります。
これは仕事の前提となるのでしっかりと調べておいたほうが良いでしょう。
そして次にできればほしいのが「インターネット環境」となります。
wi-fiなどを個人で用意することはノマドワーカーにとって前提ですが、やはりインターネット回線が供給されている環境というのは魅力的です。
また、陥りやすい罠として「地下の喫茶店」に入ってしまうというケースがあります。
いくら落ち着く場所でも電波が届かなくては仕事になりませんので注意しましょう。
その上であったほうが良いのが「事務機器」となります。
特にコピー機やFAXなどの複合機は、手元にある場合とない場合では作業に大きな差異を生み出します。
最近ではコンビニでも十分対応可能になりましたが、事務機器を自由に使える環境というのは、もし見つけることができれば最善です。
さて、それら3点の条件を満たした上で次に重要なのは何でしょうか。
それは「場所」です。
一見つかみにくいかもしれませんが、自分にあった「街」を見つけるということは極めて重要なものとなります。
例えば刺激が欲しい方はそれ相応の都心に身をおくべきですし、落ち着きたい方は渋谷などは当然避けるべき街です。
これは自分のモチベーションに極めて直結するので、軽視しないほうが良い部分でしょう。
また同様に「アクセス性」というのは考慮されるべき点ではないでしょうか。
ノマドワーカーにとっては自宅との移動時間も重要な仕事時間となります。
自宅から座って移動できる1時間と、満員電車で何も出来ない1時間とではライフワークバランスに大きな差が出てきます。
自分にとって理想的な行動経路はどこかというのは各個人が検討していくべき点です。
ノマドワーカーとして働く際に必須の持ち物
さて、自分にとって最適なワークスペースが見つかったとして、何を持ち歩くべきでしょうか。
ここでは簡単に必須アイテムを見てみたいと思います。
まず第一に「パソコン」「スマホ」「インターネット環境」です。
これは言わずもがなですので詳細は省きますが、常に電波を確保することは必須要素でしょう。
次に「筆記用具を軽視しない」ということです。
いくらパソコンの時代といっても、簡単なメモなどをメモ帳に書き込むことは存外に多いものです。
最低限、自分の気に入った筆記用具を懐に入れておくのはノマドワーカーにも必要でしょう。
そして最後に忘れがちなのが「クリアファイル」です。これは是非何枚か持ち歩いてください。
ノマドワーカーは一つの案件ではなく、複数の案件を持ち歩く方が多い働き方です。
ですので、案件毎にクリアファイルで整理しておくことは頭の整理にも繋がりますし、自分が何をしているのかの客観的な把握に繋がります。
かさばるものではないので、是非「クリアファイル」を活用してください。
ノマドワーカーの仕事場所のまとめ
ここまで「ノマドワーカー」にとって大切な仕事場所とはなにか、について見てきました。
多様な働き方のある現代においてノマドワーカーはその最先端に位置する働き方の一つです。
ですので、上記の例を参考に是非「自分だけの最高の場所」というのを発見していただけたら幸いです。
ノマドワーカーが十人十色なように、仕事場所も十人十色。
是非自分だけの自由で快適なオフィスを、試行錯誤の中から見出していきましょう。